後継者育成
2018/09/12

後継者探しを成功させるポイント 次世代を託すのは誰がいいのか?

(画像=PIXTA)
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事業承継を成功させ、会社をさらに成長させるために、後継者選びは重要なステップです。特に、どのような能力や資質が必要か、どのように選んで良いのかは悩まれるポイントかと思います。一般的に他社ではどのように後継者を選んでいるのかについてここでは紹介していきたいと思います。また、後継者が見つからない場合に備えてM&Aを視野に入れておくことも、安心して事業承継を進めるコツの一つです。常に選択肢を持った状態で進める事を意識しましょう。

後継者にはどういう人が選ばれている?

経済産業省が2017年3月に公表した「平成28年度中小企業・小規模事業者の事業承継に関する調査」によると、先代社長との関係で最も多かったのが「子供」で46.5%でした。「親族以外の役員・従業員」が25.0%、「社外からの登用」が7.9%と続いています。子供が最も多い結果ながらも、全体の4分の1は親族以外に経営のバトンを渡しているということになります。

また親族内継承と親族外継承の区分で考えてみますと、親族内継承では多い順に「子供」(46.5%)、「子供の配偶者」(4.8%)、「兄弟姉妹」(3.8%)、「配偶者」(2.3%)となっており、「孫」というケースも0.3%とわずかながらあります。子供に会社を託すケースが多数派ですが、企業によってはその他の親族を後継者に選んでいることも分かります。

後継者にはどういう資質・能力が求められるのか

後継者に求められる資質と能力について、他の経営者たちがどう考えて選定しているのかも、自分の会社の後継者選びの参考になります。

同じ調査で複数回答可の条件で現経営者に聞いたところ、「経営を担う覚悟」が58.3%で最も多く、「リーダーシップ」が55.3%、「人柄・人間性」が53.0%、「決断力」が51.5%と続いています。半数以上の経営者が必要と答えているのがこの4つで、以下は「事業に関する専門知識」が46.5%、「変化に対応する柔軟さ」が42.1%、「財務・経営能力」が40.1%となっています。

勿論、企業の規模や業種によっても、後継者に求められる資質や能力は変わってくると言えますが、この調査からは実務能力よりも精神面が特に重視されていることが分かります。

実際に後継者を選ぶ場合の注意点とは?

事業承継に向けて実際に動き出す場合、後継者候補が既にいる場合といない場合によって、出発点は変わります。

既に現経営者の頭の中で候補者が決まっている場合には、その後継者が会社を継ぐ気があるのか無いのか、対話によって確認することが重要です。現経営者が「当然継いでくれるだろう」と思っていても、後継者候補にされている本人には全くその気がない可能性もあるからです。

上記のようにその候補者に会社を継ぐ意思が全くなかったり、元々後継者候補がいなかったりする場合には、親族や従業員、社外の人から後継者候補を選定しなければなりません。

従業員を候補に据える場合、その会社を継ごうと思って入社した従業員は稀であることから、専門知識や経験が豊富でも覚悟などに欠ける場合もあります。また、当人が継ごうと思っていてもその家族が反対するケースもあります。その原因となるのが連帯保証です。継ぐだろうと思っていたのに直前で考えが変わり、確認をしてみたら家族に反対されていたというケースも少なくはありません。社外の人の場合は、能力が高い人や経営者志向の方を広く探すことができると言えますが、都合良く適任が見つかるとも限りません。

後継者を新たに探す場合には、まずどのような資質や能力を持つ人が後継者にふさわしいかをしっかりイメージした上で、候補となる一人一人を冷静に評価し判断していくことが重要であると言えるでしょう。また予想外の事態に備えるため選択肢は常に複数用意しておくべきといえます。

事業承継を支援する企業などを利用し、M&Aも視野に

こうしたことを踏まえたとしても、良い後継者が見つかるとは限りません。その場合、事業承継を支援する民間企業や公的機関に相談してみるのも一つの方法です。

例えば事業承継のアドバイザリー会社である株式会社経営承継支援では、親族内承継、従業員承継のほか、M&Aについての相談も受け付けています。M&Aでは買い手候補となる企業の情報を幅広く有していることが成功につながる一つのポイントです。経営承継支援では公的機関、全国の金融機関等1,000以上の独自のネットワークを駆使してマッチングを進めていることが強みです。

商工会・商工会議所などが提供している支援サービスを利用するということも一つの方法です。中小企業庁が企業向けに実施している「事業承継診断」などを受けて、後継者選びの課題や計画を立てていくことも有用です。

早めの準備と計画性を持った取り組みを

事業承継には一般的に5~10年ほどが必要とされ、それ以上の期間が必要となることもあります。高齢になってから事業承継を検討し始めると、健康上などの理由から後継者探しなどがスムーズに進まないことも考えられます。後継者探しを含めて早期の準備や計画性を持った取り組みも、事業承継を成功させるためには重要です。

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