不動産・税
2018/09/15

「路線価」はどう見ればいいのか 相続税の土地評価方法

(画像=PIXTA)
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相続税や贈与税を申告するとき、土地が財産の中に含まれているケースではその土地の評価をする必要があります。路線価が定められている地域においては、「路線価方式」と呼ばれる方法で、路線価を基準に土地の評価額を算定します。

路線価とは?

路線価とは、道路に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価格を1,000円単位で決めている数字です。毎年更新され、国税庁のWebサイトで誰でも各地域の最新の価額を確認することができます。

路線価と混同しやすい指標として、「基準地価」や「公示地価」があります。基準地価は都道府県が毎年調べる土地の価格に関する算定基準で、土地取引や固定資産税評価の目安とするためのものです。一方で公示地価は国土交通省が調査するもので、こちらも土地取引や固定資産税の評価に活用されています。

基準地価と公示地価は路線価と似て非なるものです。相続税や贈与税の申告の際に混同しないようにしましょう。

路線価図に書いてあること

国土交通省の専用ページを開くと、各地域ごとの路線価などを確認することが可能です。路線価図では道路ごとに、数字で示された路線価(1,000円単位)と、その横に「A」~「G」のアルファベットが大文字で添えられています。

このアルファベットは、借りている土地を相続する場合の評価算定に必要な「借地権割合」を示しています。Aが90%、Bが80%、Cが70%、Dが60%、Eが50%、Fが40%、Gが30%とそれぞれ決められています。例えば道路上に「200G」と書かれていた場合は、路線価は「200千円」(20万円)で借地権割合は「G」(30%)ということになります。

路線価と借地権割合を示すアルファベットは丸で囲まれて表示されている場合があり、さらに数字の上下左右のいずれかが黒で塗られているケースや斜線が引かれている場合があります。黒塗りになっている場合は黒塗り側の道路沿いの土地に適用でき、斜線の場合は斜線側の道路沿いの土地には適用できないというルールがあります。

路線価を使った土地の計算例

路線価を使って土地の評価額を計算する場合、その土地が1つの道路に面しているときは、「正面路線価 × 奥行価格補正率 × 面積(平方メートル)」という算式でその土地の合計評価額を計算します。奥行価格補正率は土地の奥行きによって「0.80~1.00」の範囲内で定められています。

路線価図で「200G」と書かれている道路のみに面している土地で、土地の面積が700平方メートル、奥行価格補正率が0.97だった場合は、以下のように計算されます。

20万円 × 0.97 × 700平方メートル = 1億3,580万円(土地の評価額)

その土地を誰かから借りている場合は「借地権」を相続することになります。借地権の評価額は、上記で算出した土地の評価額に借地権割合を乗じて計算します。続税や贈与額の申告に必要なこの借地権の評価額は「土地の評価額 × 借地権割合」という算式で計算されますので、この例では以下のようになります。

1億3,580万円 × 0.30 =4,074万円(借地権の評価額)

民間企業の支援サービスや専門家への相談も視野に

その土地が2路線以上に面している場合には別の計算方法があります。また、路線価が定められていない地域の土地の場合には「倍率方式」という方法で土地の評価額を計算します。

土地の評価額の算定は計算式を知っていれば、その試算は決して難しいものではありませんが、上記のようにケースによって使う計算式が違うため、誤りのない算定を行うためには、不動産鑑定士や税理士などの専門家や、相続税に関する支援サービスを提供している企業などに相談するのも、一つの方法であると言えるでしょう。

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