不動産・税
2018/09/14

土地と建物の「評価方法の違い」を理解することが相続税対策のポイント

(画像=PIXTA)
(画像=PIXTA)
相続税や贈与税の申告をするとき、承継資産の中でその多くを占めることもある不動産においては、土地と建物の評価方法が異なります。また自宅向けと収益用不動産として使っていた不動産においても、土地と建物の評価の算定方法が一部異なっています。

土地と建物の一般的な評価方法

一般的に、建物の場合には固定資産税評価額がその建物の評価額になります。土地を評価する場合には、その土地がある地域によって「路線価方式」と「倍率方式」で算定を行います。国税庁が定める「路線価」が定められている地域では路線価方式を使い、そうでない地域では固定資産税評価額を基準にして算定します。

建物をアパートなどの貸家として使っていた場合の評価減

建物の評価額を算出する場合は、固定資産税評価額がそのまま建物の評価額となることを説明しましたが、その建物をアパートなどの貸家として使っている場合などは評価額が下がるという特徴があります。その場合の評価額は「固定資産税評価額 × 貸家権割合 × 賃貸割合」で算出された額を、固定資産税評価額から控除した額となります。

貸家権割合は30%と定められております。賃貸割合は、貸家の各独立部分の床面積の合計を、賃貸している各独立部分の床面積の合計で割った額になります。例えば、固定資産税評価額が3000万円で賃貸割合が90%だった場合には、下記のように計算されます。

3000万円 × 30% × 90% = 810万円(控除額)
3000万円 - 810万円 = 2190万円(貸家の評価額)

土地を自宅として使っていた場合の評価減

土地を相続する際、被相続人などが居住用や事業用にその土地を使っていた場合、一定の条件の下で限度面積までの土地については評価額が減額されます。これを「小規模宅地等の特例」と呼びます。減額される場合、その割合は50%か80%となっています。

例えば被相続人などが居住用に使っていた土地で、「特定居住用宅地等」という要件に該当する場合には、減額対象となる限度面積は300平方メートルで、減額される割合が80%となります。

また、例えば不動産賃貸として事業用に被相続人が使っていた土地において、「貸付事業用宅地等に該当する宅地等」に該当する場合には、限度面積は200平方メートルで、減額される割合は50%になります。

減額が適用される一定の要件については専門的知識も

このように相続税や贈与税の申告における一般的な不動産の評価は、その不動産の利用状況によって評価方法が異なるものの、一部の例外を除き、そう難しいものとは言えません。一方で小規模宅地等の特例の規定により減額が適用される一定要件などについてはより深い専門的知識と判断が必要ですので、相続税申告に詳しい税理士に相談することをお勧めします。

【オススメ記事】
事業承継の対策には欠かせない「株式譲渡」を徹底解説!
手続きはこうなる!「事業譲渡」を活用した事業承継とは
わかりやすく解説!事業譲渡するときにかかる税金
中小企業の事業承継対策として経営承継円滑化法をフル活用する方法
平成30年度改正で事業承継税制はどうなったのか?
PREV 「路線価」はどう見ればいいのか 相続税の土地評価方法
NEXT 事業承継における「相続税」 納税対策を考える

関連記事